変数とは
基本的に数学の「文字」( x とか t とか)と同じもの。「箱」に例えられることもある。
宣言
C 言語では変数は宣言しないと使えない。次のように宣言する。
型 変数名;
「型」には以下のようなものなどが使える。
型 | 意味 | 代入できる値の範囲 |
---|---|---|
char |
整数値,半角英数字と一部の半角記号 | −128 ~ 127 (文字も実は整数値) |
int |
整数値 | −2147483648 ~ 2147483647 (処理系による) |
float |
浮動小数点小数値 | 1.175494×10−38 ~ 3.402823×10+38 (絶対値) [1] |
double |
浮動小数点小数値 | 2.225074×10−308 ~ 1.797693×10+308 (絶対値) [1] |
「変数名」には次の規則に従えば何でも良い。なお,アルファベットの大文字と小文字は区別される(たとえば hoge
と Hoge
は別扱い)。
- 最初の文字がアルファベット('a' ~ 'z', 'A' ~ 'Z')またはアンダーバー(アンダースコア,'_')である。
- 2 文字目以降がアルファベット・アンダーバー・数字('0' ~ '9')のいずれかである。
return
やint
など,C 言語の予約語でない。(一部に使用するのは可)- 別の変数と被っていない。
以下に例を挙げる。
int n, m;
char ch;
float f;
double d;
1行目のように ,
を使うことで同じ型の複数の変数を同時に宣言できる。
代入
変数には値を代入することができる。たとえば int 型の変数 n
に 3 を代入するには次のようにする。
n = 3;
char 型や double 型の変数も同様に代入できる。以下に例を示す(変数 ch
は char 型,pi
は float 型,e
は double 型とする)。
ch = 'J';
pi = 3.14;
e = 2.71828183;
値の出力
変数に入っている値をプロンプトに出力するには,たとえば次のようにする。
int n;
n = 20;
printf("n = %d\n", n);
第 2 引数以降に書いた変数の値が,第 1 引数の文字列中の %d
などに前から対応して出力される。
初期化
変数を宣言すると同時に値を代入することを初期化するという。次に例を示す。
int k = 12;
char ch1 = 'a', ch2 = 'S';
2 行目のように同じ型の 2 つ以上の変数を同時に初期化することもできる。